クリーンヒーターの特徴について
クリーンヒーターとは、ヒーターつまり暖房器具の一種ですが、作動に際して塵やホコリ、排気ガスなどが発生しない、あるいは発生が極限まで抑えられている製品を指します。
一般の家庭で使われている暖房器具を考えた場合、エアコンは温風とともに多少なりとも塵やホコリが部屋の中に舞ってしまうことは間違いありません。
ガスや石油を燃焼させるタイプの製品もほぼ同様です。
いわゆるFF式と呼ばれるタイプのヒーターは排気ガスを屋外に出しますから、確かに一般家庭での使用レベルを考えた場合には、屋内の空気は汚れないと言えるかもしれませんが、工業用途では空気が循環する以上は機器内の塵やホコリが舞ってしまうのは避けられません。
このように考えると、より高いレベルでのクリーンさを求める場合には、電気エネルギーを利用して対象を加熱することが最も適切となります。
電気エネルギーを利用すれば化学的に排気ガスは一切発生しませんし、遠赤外線を利用して対象物を直接加熱することにすれば、暖かい空気の対流による必要がないのですから、機器の内部にどうしても付着してしまうと考えられる塵やホコリが舞いあがってしまうこともありません。
このタイプのクリーンヒーターは、暖房が必要ではあるけれども、眼に見えないくらいに小さいレベルのゴミやホコリであっても発生することが許されない、例えば半導体素子の製造工場などで用いられており、品質レベルの維持に役立っています。